デジカメを使う場合、マニュアルで露出を合わせる必要性って、全く無いと思うのです。
オートにしておけば、明るくもなく暗くもない露出にしてくれますし、明るくしたい、暗くしたい場合は、露出補正をプラス・マイナスすればよいのです。
絞りダイヤルを回すのは、ボケ具合をコントロールしたい時、シャッタースピードを触るのは、動きを止めたい時、または動きを表現したい時です。
絞りとシャッタースピードを同時に操作するなんて、露出補正の幅を超えて明るくしたいとか、暗くしたい時ぐらいでしょう。
それも、モニターや液晶ビューを見ながらコントロールできます。
それに、絞りとシャッタースピードをいじっても、ISO感度も自動で上がったりしますし、絞りとシャッタースピードの組み合わせで、どれだけ明るさが変わるのかというのは、いまひとつ身につきませんね。
クラシックカメラで写真を撮りたい
というわけで、マニュアルで露出を合わせる必要も、数字を覚える必要も、全然なし!
なんですが、このたびバルナック型のフィルムカメラを買いまして、露出というのを始めてマジメに考えました。
昭和30年代の我がレオタックスには、オート機能はありませんし、露出計もついてません。ISO感度は、フィルムの感度ですから、いじれるのは絞りとシャッタースピードだけです。
オートフォーカスもないですが、ピント合わせは、はっきり言って簡単です。もしやすると、デジタルの液晶モニターでピント合わせするより、より簡単かも。
でも、露出は違います。暗闇を手探りで進むみたいな感覚になります。
モニターも当然ついてませんから、現像してみるまで、写っているかどうかも確認できません。昔の人は、こんな不安な状態で、よく写真を撮っていたなあ!
私は現代的に、X-Pro1のISO感度をフィルムと同じ100に固定して、それでシャッタースピードと絞りをいじって、程よい明るさを得られる数字を探り、フィルムカメラの数字を、それに近いものに合わせて撮ってみました。
これで明るさは、OKのはず。
iPhoneのアプリにも、露出計アプリがありますので、それも使えそうです。
しかし、フィルム1本めは、フィルムがちゃんと送られてなくて失敗。2本目は、途中で蓋が開いてしまって、筋が入ったりして失敗。明るさもマチマチです。
3本めにして、ようやく明るさが揃ってきました。全体的に暗くって、もうすこし光を取り込んだほうが良さそうだ、とわかってきました。
4枚目で、だいぶんマシになってきたかな。
クラシックカメラ、なかなか面白いです。
しかし、フィルムって、L版にプリントすると、私の計算では一枚あたり70円くらいかかってます。デジカメみたいに、バカスカ撮ってたら破産です。
昔の人は、一枚一枚データを控えて、丁寧に丁寧に撮っていたに違いない。
で、費用をかけずに露出修業をするために、X-Pro1をマニュアルで撮る習慣で過ごしてみました。
その時感じる明るさに合わせて、絞りとシャッタースピードの組み合わせを勘で決めて、光学ファインダーを覗いて撮ってみるのです。(ISO感度は固定)
確認は、モニターですぐできますから、明るすぎたり暗過ぎたら、もう1回やり直し!
数字の決め方は、渡部さとる著「旅するカメラ」に書いてあった、「感度分の16」の方法を参考にしています。
晴天時は絞りをf16にして、シャッタースピードは感度に合わせる。ISO100なら、シャッタースピードは1/100、ISO400なら1/400秒です。
それを基準にして、曇りなら何段、日陰なら何段落とす、というふうにシャッタースピードでコントロールしていくという方法です。1段は1メモリですね。
シャッタースピードを手ブレ限界まで落としたら、次は絞りを開いていくという順番。
明るさによって、何段落とすというのだけ覚えておけばOKです!
ただし、今のカメラのシャッタースピードは、1/100とか1/400といった、ちょうどの数字になってなくて、60,125,250,500,1000という感じですので、ISO感度とシャッタースピードを同じに揃えることができません。
「旅するカメラ」には、感度100なら、シャッタースピード1/125で、絞りは11半にするとよい、と書いてましたが、X-Pro1なら、感度250の設定ができます。
感度250固定で、絞りはF16、シャッタースピード1/250秒を晴天時の基本位置にしておけば、何段落とすというのがわかりやすいです。
この明るさなら何段落とし、という感覚が養われてくれば、露出計のないフィルムカメラでも、キチンと露出は揃って写るはず!
というわけで、修行結果報告はまた後日。
つづき>>マニュアル露出トレーンング
[…] こちらの記事の続きです>>X-Pro1でマニュアル露出の修行 […]