ブログに載せたり、ジャーナリストとして写真を撮る時、今どきわざわざモノクロで撮るということはないだろうと思うんですが、モノクロ写真を見るのは結構好きです。
自分でとった写真は、なんだか色がついていないと、物足りないというか、マヌケな気もするんですが、昔の有名写真家などのモノクロ写真は、きれいで、見応えがあるなあと感じます。
ブックオフなどの古本屋や、アマゾンの中古などで、写真集をポツポツ買ったりします。モノクロのだと、荒木経惟、森山大道、ロバート・キャパ、アンリ・カルティエ・ブレッソンなどが、我が家の本棚にあります。
アンリ・カルティエ=ブレッソン
ロバート・キャパは戦争写真や昔の日本の情景など、記録的でテーマがわかりやすいですが、ブレッソンって、最初見た時、なにがいいんだかよくわかりませんでした。
写っているのは、とくに有名人でもないし、大層な出来事でもない、なんていうことのない写真です。水たまりをぴょん、と飛び越えているおっちゃんの写真が有名ですけど、それがなんだ? みたいな。
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しかし、先日、パラパラパラっと、見返してわかりました。ブレッソンの良さがなんとなく。
何が写っているんだろうと、目を凝らして見たらよくわからんのですね。しかし、ボケっと、模様を見るように見ると、白黒のデザインが浮かび上がってくるんです。
タテ・ヨコ・ナナメの線、丸、三角、四角。白、クロ、灰色。
これはモノクロならではの美しさがありますね。
ブレッソンって、写真を撮るとき、ファインダーの中にデザインを見ていたんじゃなかろうかと思います。ロバート・キャパは、人や出来事を撮ろうとしていたんだと思います。
ロバート・キャパの写真が美しくないということではないし、ブレッソンの写真も当時の世界をよく表していると思いますが、違った見方で見ると良いなあと思ったのでありました。
で、モノクロでいい写真を撮るには、ブレッソンの構図のような構図を意識するといいですね。白と黒で絵を描いているみたいです。
こちらは自分でとった写真の中では、わりと気に入っている写真です。
X-Pro1 XF35mm