廃墟写真というジャンル

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かつては人の営みがあったけれども、だれもいなくなって年月が過ぎ、朽ち果てて風景になってしまったという、廃墟写真というジャンルがあります。

有名なのは、軍艦島ですね。

高校生の頃、友ヶ島の砲台跡とか、なんだかいいなあ~と思って撮っておりました。「写ルンです」で。

このごろは「天空の城ラピュタ」に似ている、と人気だそうで、コスプレの若者が遊びに来ているそうです。廃墟コスプレ写真。これまた新しいジャンルですね。

栄枯盛衰、兵どもが夢の跡、というものに哀愁を感じてしまうようです。人というものは。

哀愁ただよう廃墟写真

レンガが崩れているとか、鉄骨が錆びているとか、ボロボロの人形が転がっているとか、壁の鏡が割れているとか、血で書いた文字が残っているとか・・・それは廃墟じゃなくって、心霊スポットですね。

そういえば、学生時代に、琵琶湖のほとりに幽霊ホテルというのがありまして、爆破されたんですけど、あれは結構こわかったです。オーナーが代わるたびに死んでいったとかいう伝説がありまして。

さて、そんなところは撮りたくないですが、レトロがちょっと行き過ぎたくらいの廃墟スポットは、なかなかいいと思うのです。ただ古いだけじゃなくって、荒れ果てて打ち捨てられた感が良いんですね。

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廃墟みたいなシャッター商店街、とか、高齢化がすすんで空き家だらけの農村とか、ネタはどこにでも転がっていそうです。

たまには面白いですが、そんなのばかり撮っていたら、気が沈んで、精神的におかしくなってしまうかも。

廃墟から若葉が生い茂る大木が生えているとか、マントヒヒの親子が人間の残したナベヤカンで飯を食っているとか、そういった新たな変化を感じるような景色を撮りたいな、と思っています。

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(写真はすべてX-Pro1で撮影。樹の下の作品は、Wind drawing/Rikuo Ueda 現代アートです。)

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